有機ELニュース

 

2017年6月7日 【ジャパンディスプレイ 有機ELの子会社化計画を再延期】

 

 官民ファンドの産業革新機構が支援する液晶パネルメーカーのジャパンディスプレイは、次世代のパネルとして需要の拡大が見込まれる「有機EL」の研究開発会社を子会社化する計画を再延期することを決め、業績不振が続く中、経営方針の変更が相次ぐ状況となっています。
 ジャパンディスプレイは、液晶に続く次世代のパネルとして期待される有機ELの研究開発会社で、産業革新機構が筆頭株主である「JOLED」を子会社化する方針を打ち出しています。会社側は当初、子会社化の契約を結ぶ時期を「ことしの3月末まで」としていましたが、事業化に向けた検討に時間を要するとして、今月下旬に延期していました。
 しかしジャパンディスプレイは、7日の取締役会で、事業化の検討にはさらに時間を要するとして、契約を結ぶ時期をさらに1年先延ばしして、来年の6月下旬に延期することを決めました。実際に子会社化する時期は未定としていて、有機EL事業の先行きは一段と不透明さを増す形となりました。
 ジャパンディスプレイは、官民ファンドの産業革新機構が筆頭株主で、去年からことし1月にかけて、新たに総額750億円の資金支援を受けていますが、昨年度まで3年連続の最終赤字に陥っています。こうした中、先月には、いったん決めた社長交代の人事案を撤回し、社長の続投を決めるなど経営方針の変更が相次ぐ状況となっています。
 

 

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